当院では以前より患者様に《綿100%》の重要性を説いてきました。
そういやあんまりブログに書いたことないなと思い、その中でも特に重要な事を少しお話させて下さい。
最低限肌に近い所には綿100%を!
衣服が肌に当たる時というのは相当量の摩擦が起きます。
肌に衣服をこすっているということです。
そして肌というのは基本的にデリケートで、その摩擦による影響を必ず受けます。
基本的に肌が弱い人は《肌が荒れる》というわかりやすい結果が起きる事でしょう。
では少し肌が強い方というのは、多少の摩擦では見た目上の変化は見られません。
ただしかし、その影響というのは誰しもあるという現実を知って頂きたいです。
では、肌には変化が見られないとすれば、どのような変化が起こるのか?
それは、《疲れる》です。
『なんとなく疲れてる』ってやつです。
『なんとなく疲れが取れない』というアナタ!実は衣服を変えるだけでその疲れが改善できるかも知れませんよ!いや、ホントに。
肌に対するストレスという考え方
【摩擦によるストレス】
衣服が肌とこすれ合った際、化学繊維よりも天然繊維(綿・麻・絹等)の方が圧倒的に刺激は少なくなります。
繊維の問題ですが、作られた化学繊維はスパッと切った断面が綺麗でその端が角になってしまい、厳密に言えばその角が当たるからなんじゃないかなとも思います。
天然繊維の方は小さいスパッと切ったとしても角が取れやすいというか綺麗な断面にはならないので結果的に柔らかい刺激になるんじゃないかなとも感じます。
これに関しては私個人のイメージの話ですが、あながち間違ってはいないと思います。
ちなみに↓綿の繊維の切断面↓
そしてこちらが↓ポリエステルの繊維の切断面↓
↑この写真↑がテトラポットのような形なのは表面積を広げることにより吸水性と速乾性を高める為らしく、要するに人為的なものです。したがって丸い形もあります。
上の写真を比べるとわかりやすいですが、やはり綿の方がはるかに繊維が細かく、その分身体への摩擦の負担も少なくなるということです。
【静電気によるストレス】
ポリエステルやナイロンを代表とした化学繊維は基本的に摩擦量が大きく、つまりそれがそのまま《静電気が起こりやすい》ということになります。
静電気が起こると、それをどこかで放電しないとどんどん溜めてしまい、それが肌にとってはストレスとなります。
静電気は持っているだけでストレスなんです。
そして普通に歩いているだけでも衣服同士の擦れは起こっているので、常に静電気を生産してしまっていることになります。
バチバチ意図的に放電したとしても衣服の組み合わせが静電気の起こりやすい組み合わせだとすると、無限に静電気をためていることになります。
また、静電気は帯電していると、体表の血流を悪くするという効果もあり、加えて、体表の血管の血管壁に血管内のゴミが付着しやすくなってしまうという驚愕の事実もあります。
総じて静電気はカラダに悪いというのは科学的に本当の事なんです。
◆特に就寝時は注意◆
寝ている時というのはみんな結構動いてます。
寝ているからこそほんの少し動いただけでも全体的にカラダに衣服をこすってしまっているということです。
仰向けに寝ている際にふと横向きになるそれだけの動きでさえも実はかなりの摩擦が起こっています。
《全身で衣服を肌にこすっていること》こそが寝返りなんです。
そんな中、綿100%で揃えた組み合わせと、空前絶後の超絶ヒットポカポカフワフワ化学繊維で揃えた格好では静電気はもちろん肌への負担も大幅に違ってきます。
例えば綿100%で揃えた組み合わせだと、肌へのストレスも無く、静電気も溜まらず、最大限の心地良い睡眠を得られることでしょう。
しかし肌着にポリエステル、その上にもフワフワ繊維のあったかスウェットとかだと、それだけで静電気は大量に発生しますし、もちろん肌へのストレスも甚大です。
肌をイジメながら静電気の中で寝ているようなもんです。
カラダは間違いなく多大なストレスを感じています。たとえ気付かなくても。
パジャマは絶対に綿100%で!
就寝時は絶対に綿100%の衣服で揃えるのをオススメします。
もちろんヒートテックやフリースよりも寒くは感じます。
しかしそれだけ厚着をして下さい。
私はTシャツにロンTにスウェットで冬の夜は過ごしてます。
っというか今の時期もそれだったりします。
真冬はオイルヒーターつけてますけどね。
今は小さな子供がいるので真冬はオイルヒーターなんぞつけてますが、一人暮らしの時代はTシャツ・ロンT・スウェット・スウェット、の必殺スウェット2枚重ねでした。
ゴワゴワしそうと感じるかも知れませんが、全て綿100%なので、実は摩擦もそれ程でもなく、静電気も起きないので、ゴワゴワ感は皆無でした。
逆にヒートテック着てフリース着たりした方がゴワゴワ感はあるはずです。
そして人が眠る時というのは東洋医学的に衛気という普段身体を守っている気が体内に入ってしまうので、特に外からの刺激に弱くなります。
刺激に弱いその時にどんどん刺激を受けることになるので、異変も起きやすくなるということです。
上でも書きましたが、『なんとなくキツイ』『なんとなく疲れが取れない』という方はもしかすると、衣服が原因の一つとしてあるかも知れません。
今一度見直す価値はものすごくありますので、一度現在着られている衣服や特にパジャマの素材は確認してみて下さい。
余談
当院がだいぶお世話になっているマルマイユを運営する㈱美泉の社長も言っておりました。
『化学繊維というのはそもそも天然繊維の代用品であり、ポリエステルは綿の代用品、アクリルはウールの代用品、所詮本家の性質には及ばない。特に肌触りでは。』
とのことです。
縫製会社の社長が言うと説得力が違いますね。
今回のブログに関しては色々と質問させて頂きました。
この場をお借りして有難う御座います。