正式名称⇒オスグッド・シュラッター病(Wikipedia参照)
さて、部活をやっている学生さん(小学生>中学生>高校生)に特に多いこの症状。
~病と付いてはいますが、病気っていう病気なのか??っという感じです。
一般的に成長痛なんていわれますが、成長痛だからしょうがない、ということは一切ありません。
成長痛であろうがオスグッドの痛みは取れます。
成長痛だろうがなんだろうが、そこに痛みが有るという事は、絶対に痛みの原因は存在します。
痛みの原因が存在するという事は、それを取ってあげれば痛みは消失するのです。
要するに『なぜそうなるか??』『なぜ痛いか??』そして、『どうすればいいのか??』という事が大事ではないでしょうか??
なぜそうなるか??
巷で言われてるように大腿四頭筋という太もも前面の大きな筋肉が原因です。
この大腿四頭筋というのは膝の下の骨に向かって付いてるものであり、この筋肉が過緊張してしまう事により、結果的に筋肉が付いているこの膝の下の骨の部分を過剰に引っ張ってしまいます。
上の図がわかりやすいですね。
結果的に筋肉が骨を引っ張るような形になり、状態が悪い人はここが出っ張ってきてしまうのです。
ある日突然こうなるという事はまず有り得ません。
出っ張っているのは間違い無く『骨』ですから、徐々に徐々に骨が変形して出っ張ってきます。
骨が独りでに出てくるのではなく、上の大腿四頭筋に引っ張られる形で出っ張ってきてしまうのです。
ほとんどの方が若い内にこうなってしまい、上の図ぐらいまで出てきてしまうと、残念ながら一生引っ込む事はありません。
大人になっても正座をする際や膝の着く時は少し厄介かも知れませんね。
なぜ痛いか??
⚫出っ張っているから痛い、という訳ではありません。
新鮮例(なったばかり)の場合はほぼ間違いなくほとんどの人が痛いでしょう。
オスグッドというのは 結果的に骨の変形になってしまうのですが、筋肉が緊張することにより骨を引っ張り、その骨の変形が進行している時というのはどうしても痛みも強くなります。
一旦変形が落ち着いてしまえば痛みもだいぶ落ち着きます。が、それでも痛みは結構あります。
ただ、痛みに関しては骨自体の問題よりもその上の大腿四頭筋の影響が強いです。
特に触った時の痛みが強いのですが、それは骨の変形が落ち着いていても、たとえ普段の痛みが無かったとしても触ったら結構痛いことが多いです。
しかし骨を押して痛みがあるわけですが、骨が痛いという訳では御座いません。
その押している骨の上には筋肉があるわけで、実は押しているのは筋肉なのです。
大腿四頭筋の筋肉の緊張が強いと、たとえ骨に問題が無くとも、押さえて痛いわけです。
ちなみに重症例がコチラ↓↓
まぁ~痛そうですね。
間違いなく痛いでしょう。
しかもかなり・・・・・・
しかし極々稀です。
もはや骨折です。
こうなれば安静ですね。
どうすればいいのか??
⚫一にも二にもストレッチです。
骨がどうのこうのとかという前にとにかくストレッチです。
もちろん上記のように骨折が見られれば曲げるどころの騒ぎではないので、それは置いときまして。
大腿四頭筋のストレッチが最も重用になりますが、以下のような形でストレッチ(伸ばす)することができます。
ストレッチをやる際は、ココ↓の大腿四頭筋の場所が『張る』感じというのが、重要です。
痛くて曲げるのも困難という方は先に治療が必要なので、とりあえず御来院下さい。
冷やすと痛みが引くように感じますが、その時だけです。
ただ感覚が麻痺してるだけだと思って下さい。
「炎症してるから冷やして下さい」⇒❌
冷やさないで下さい。
この場合はこの大腿四頭筋を揉んだり、温めた方が予後は良いです。
【最後に】
オスグッドというのは成長痛ではありません。
ではありませんって言ったら色々と問題もありそうですが、
成長痛というのは都合よく説明づけるための、いわば便利な言葉です。
そもそも成長痛って言葉はおかしいんです。
成長痛で片付けようとするところは信用なりません。
程度により簡単にいかない場合もありますが、大概はちゃんと痛みは消失します。
オスグッドは早めの対処が非常に重要です。
当院は膝の症例に関して非常に得意としておりますので、是非お任せ頂ければ光栄です。