『こいはスジば痛めとっとですか!?』
『スジば違えたっですよ!!』
『こいは筋肉ですか!?スジですか!?』
『こんスジの痛かっですよ!!』
方言丸出しで失礼しますが、いや、実に多いんです。
そもそも『スジ』って??
我々医療従事者は教育の過程でこの『スジ』というものがなんなのかを教育されてないことがほとんだと思いますが、臨床の現場というか世間一般でも当たり前に使われますよね。
まず、この『スジ』というのは正式な医学用語ではなく、通称みたいなものです。
一般的には腱(ケン)辺りを指してる場合が多いようですが、筋肉の緊張が過剰な場所を訴える方も多いですね。
基本的に筋肉というものは骨から骨に付いており、その端っこを腱と呼びます。
この腱と筋肉は線で分けられてる訳ではなく、明確なラインというのは存在しません。
一般的に筋肉と腱は同じものです。
こんな感じ↓ですね。
寝違い(寝違え?)なんかも一般的に言う『スジ違い(スジ違え??)』にあたるかと思いますが、その正体は筋肉の過緊張によるものです。
上の図で言えば腱ではなく、筋肉の部分が過剰に緊張してしまうことにより結果的に硬くなります。
それを『コリ』だとか『スジ』だとか言われることがほとんどですね。
『スジですか??筋肉ですか??』と、聞かれれば、まず根本的に筋肉です。
なんで『スジ』は硬くなるの??
筋肉が固くなるということですね。
その筋肉を過剰に使ってしまえば、結果的にその筋肉は固くなってしまい、スジみたいになってしまいます。
また全く使わなくなってもスジは固くなります。この場合は筋肉が縮むので結果的にスジが固くなるようなイメージです。
俗に言う『スジバル』ってやつですかね。
『スジ』を揉むのは不正解。
そのスジ張ったところだけ施術するのは、誰にでもできますが、はっきり言って改善はしません。
気持ちはイイかも知れませんが、なんの解決にもならないという事。
ただ痛いとこを揉むだけという事は、意味の無い事です。
なぜその『スジ』が張ってしまっているのかを考えてその原因にアプローチしないといけません。
その方の普段の使い方や、筋肉の使い方を診させて頂き、症状の原因になってるところを判断したうえで治療すべきです。
肩凝りにしてもただ肩がスジ張ってるのではなく、結果的にそこが緊張しなければならないなにかがあるんです。
その『スジ』を触らなくても結果的にその『スジ』の硬さを解消させることができないと治療家とは言っちゃいけないと思ってます。